保障型 VS 貯蓄型+共済を比較してみた

子供(保障型)保険は、医療保障が充実している代わりに元本割れを起こすというデメリットがあります。学資保険 本来の趣旨である、教育費の貯蓄という目的を果たすのに向いていない商品なのです。

それでもなお、病気やケガに備えて保障型を選びたくなるのも納得できます。保険は安心を買うものです。万一に備えて対策しておきたいと思うのは自然な発想でしょう。医療保障に重きを置きたい人は、保障型を選ぶことが正解なのです。

しかし、ある程度の医療保障を確保しつつも、できるだけ返戻率を下げたくないという人もいるのではないでしょうか。そこで思いつくのが、共済と貯蓄型保険の組み合わせです。掛金の安い共済とのコラボなら、保障型に単独で入るよりも金銭的メリットを得られそうです。

●コスト面のみの比較

比較は、かんぽ生命の『新育英学資保険』と、アフラック『夢みるこどもの学資保険』+都民共済で行なってみたいと思います。「医療保障よりもコスト重視」という前提での比較のため、保障内容について突っ込んだ考察はしていません。繰り返しになりますが、保障内容に重きを置くなら保障型を選ぶことをオススメします。

●比較プラン例 共通事項
・契約者:男性30歳、子ども0歳
・保険料の支払い:月払い
・基準保険金額:300万円

【かんぽ生命 プラン例】

種類 生存保険金付18歳満期
保険料 1万5390円(1万4640円)
特約 災害特約300万円、無配当疾病傷害入院特約300万円
総支払額 332万4240円 (316万2240円)
返戻率:90.2%(94.8%)
※()は特約なしの場合

【アフラック プラン例】
種類 18歳満期
保険料 1万2470円(2万870円)
総支払額

269万3520円 (250万4400円)

返戻率:111.3%(119.7%)

※()は10歳払済プランの場合


【都民共済 こども1型 例】
掛金(月) 1000円
総支払額(18年間)

21万6000円


●比較の結果

332万4240円のかんぽ生命に対し、アフラック+都民共済の合計が290万9520円という結果になりました。アフラックの10歳払済プランで短縮して支払うと、さらに差額に開きが出ます。共済の割戻金(毎年の決算で出た余剰金の還元)も含めればまた計算が変わってきます。

以上から、金額だけの比較としては、貯蓄型+共済の方がメリットがあることが分かりました。医療保障においての不安が残る人もいるでしょうが、 子どもの医療費は一定年齢までは国や地域が補助してくれることが多く、余程のことがない限りそこまで心配するものではないような気もします。 東京都のような子育て支援が充実している地域なら特に、公的補助+共済があれば十分だと思います。

そう考えると、学資保険は貯蓄性重視でいった方がよいとお思います。 育英年金の代役としては役不足ですが、様々なリスクを想定すると生命保険に入ってリスクヘッジした方が理に適っているのではないでしょうか。